日本は崩壊してこそ真実に目覚める

露中仏英にもトラウマがある

 ロシアはどうでしょう。ヨーロッパの中心から外れた、辺境の国というところからコンプレックスが強い国です。近代ではナポレオン軍やドイツから何度も侵攻を受けたり、欺し討ちに合うなどの経験を経たせいか、猜疑心の強い国ともいえます。やがてソ連の崩壊によって、アメリカと常に対抗せねばならないという強迫観念もなくなりました。

 しかし、かつては、アジアの小国だった日本との日露戦争に敗れたり、また、周りからいじめられてきた過去があります。全体に周囲を信用しないコンプレックスの強い国であることに間違いありません。

 では、中国はどうでしょう。ロシアに似ているところがありますが、大国意識が強い一方で、図体が大きく鷹揚な一面もあります。近現代に入って、欧米文明への同化に遅れました。亜片戦争などイギリスとの戦争で、香港を奪われました。

 また、昔からの古い教え子と思い、弟分と思っていた日本からは、日清戦争での敗戦や満州国建国による第二次大戦など、さまざまに侵略を受けたトラウマがあります。

 一方、ヨーロッパはどうでしょう。

 フランスはヨーロッパの中心であるという誇りが強い国です。壮麗な貴族文化の中心的存在だったという歴史をもち、唯我独尊意識が強く、誇りこそが商品という国です。

 しかし、近現代ではヨーロッパの強国、ドイツとの戦争では、敗戦国の惨めさをいやというほど味あわされてきたトラウマがあります。

 イギリスも、かつての大英帝国、二十四時間陽の沈まない領土を世界中にもつ覇権国でした。いまは斜陽の悲哀を感じています。腹の底では世界のボスは自分だという自負をもっています。

 アメリカという新しいボスにその座を奪われたとはいえ、自分たちはかつての植民地アメリカを使っているという、宗主国としての誇りがあり、アメリカとは対等以上と思っています。この意識は簡単に消えるものではありません。老大国といわれて、力の衰えたかつてのボスとしての誇りと、現在との落差がトラウマともいえます。

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佐藤康行公式ブログ「日本人が世界を救う。」
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