日本は崩壊してこそ真実に目覚める

日本政府の態度は日本人の深層心理と同じ

  では、国際情勢において、とくにイラク戦争における日本政府の態度はなぜあいまいなのでしょう。なぜ、どっちつかずのことをやっているのでしょう。

現在の日本は、本当はフランスやドイツの考え方に近いのです。もう戦争はこりごり、第二次大戦で完膚なきまでに叩きのめされた日本は、戦争に賛成することはできません。

しかし、北朝鮮の脅威が身近にあります。万が一があれば米軍に助けてもらいたいという思いがあります。いざ北朝鮮が暴発したら、専守防衛の日本は自国だけでは守りきれない不安があります。だから米国の助けはぜひとも必要です。

その意味で、イラクの問題はじつは北朝鮮の問題ともいえるのです。それらは完全にひとつにつながった問題と、日本人はとらえています。

イラクが大量破壊兵器を所有して、もし暴発すれば、北朝鮮でも同じことが起こるという危惧を日本人はもっています。遠いイラクと違って北朝鮮は目と鼻の先です。拉致事件なども日本国内の身近なところで起きています。

逆にいえば「北朝鮮憎し」が「イラク憎し」にもつながっているともいえます。一種、日本人のトラウマになっているのです。

だから、アメリカ軍がイラクを攻撃するに際して、ふたりの日本人がいます。

ほんとうは平和裡にことをすませてほしいという心の日本人……。一方で、アメリカに嫌われたら日本は危ない、自分を守れるか不安だという心の日本人……。

すべての人間はリスクとメリットの狭間でさまざまな判断をし、行動しています。同じように、国家も人間の集合体としての集合無意識の中で、リスクとメリットを判断基準にして動いているのです。

世界情勢とは、人間ひとりひとりの中にあるのです。いわば全人類の中にあるひとりひとりがもつ意識と同じなのです。日常のものごとも、世界中で起こるさまざまなことも、すべて自分の中の意識の一部であるととらえる必要があります。

イラクと北朝鮮に対するアメリカのやり方は、日本の占領時代のように、イラクには無条件降伏をさせて、完全に一旦更地にした上で、新たに建て直しをはじめるということです。

かつてアメリカはこの方式によって、ドイツ、イタリア、そして日本において成功をおさめています。これは一種アメリカのカルマともいえましょう。

アメリカは世界最大・最強の経済力と軍事力を誇示しつづけないと、心が安定しないのです。

アメリカの正義は、全地球上の正義というくらい独善的な正義漢を自負しています。

グローバリゼーションなる主張も、じつはアメリカ一国による主張でしかないという見方も、あながち間違いではありません。自国の正義を他に押しつける強引さも、アメリカの特質です。

 

 

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