経済大国を脱皮して、知識から意識の時代へ

日本製品より「日本人は素晴らしい」といわれよう

  前章でのべたように、日本の脱皮は戦国時代から徳川幕府への移行が第一回目、そして第二回目が徳川幕府から明治維新へ、さらに第三回目が対外戦争の時代から、敗戦による新しい経済成長時代の幕開けと、節目ごとに脱皮をしてきた歴史をもっています。

 それからの日本は高度経済成長の波にのりはじめます。東京オリンピックという、アジア初のオリンピックの開催や、東海道新幹線の開通など、日本経済が凄まじい勢いで発展し、やがて自動車、電化製品などは世界でもトップクラスの品質といわれるようになりました。

 そうして、わずか五十年足らずで世界でも一、二を争う経済大国になりました。
  この資源のない、小さな島国がこれほどの短期間に経済大国になって、周りからは日本を称して、黄金の国とさえいわれるようになりました。
  しかし、その勢いにかげりが見えはじめたは、九○年代からでした。いわゆるバブル崩壊に端的にあらわれました。バブルが崩壊したということは、それまでは泡だったということです。
  土地神話が崩れ、億万長者が一夜にしてホームレスになったり、倒産、破産が軒なみつづきました。それは現在でもつづいています。

 絶対に安心だと思っていた銀行までもが潰れました。さらには、隣国の韓国や中国などからは、経済面でやがて追い越されるのではないかという状況まできています。

 東南アジアで経済が豊かな国の順位も、当今の調査によれば、日本は十番目と発表されています。もっとも豊かな国は、シンガポールです。
  日本は、これからどうしたらいいのでしょう。
  「過去の栄光よ、もう一度」で、あのバブルの時代を再度甦らせることがいいのでしょうか。
  私にいわせれば、それはちょうど、明治維新が行きづまったから徳川時代、江戸時代に戻りましょうというのと同じです。
  経済が行きづまったから、戦争に戻りましょうというのと同じです。
  過去の栄光よもう一度という発想では、日本の新しい未来は見えてきません。

 私は、自分が日本人だからいうのではありません。もちろん、日本人は大変優秀で能力のある国民だと思いますが、残念ながらそのことが世界には伝わっていません。

 日本の製品、商品は素晴らしいが、日本人が素晴らしいと聞くことは、滅多にありません。私が海外に出ても、そう聞くことはまずないのです。

 これからは、過去日本人が培ってきた知識の時代、科学の時代から脱皮して、全く新しい意識の時代へと生まれ変わることがもっとも重要だし、そうなれるし、そうすべきだと私は考えています。いわば自ら進んで四度目の脱皮をし、国を再生していく時代こそが、次に日本人が進むべき道と、私はとらえています。


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佐藤康行公式ブログ「日本人が世界を救う。」
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