経済大国を脱皮して、知識から意識の時代へ

日本は早く空洞化すべきである

  何と大胆なとらえ方でしょう。
  日本が作るさまざまな製品、たとえば自動車をはじめ、家電製品、鉄鋼製品、事務機、カメラ、建設機械、工作機械、精密機器などさまざまなものが世界に輸出され、貿易黒字がつづき、その経済力は、世界の資本主義の総本山といわれたアメリカさえも脅かしたことさえありました。

 こうして世界中で日本の製品が評価される時代になっています。世界中から日本製品は素晴らしいと、賞賛されるようになっているのです。
  いまでも、日本人の海外旅行者は年間一千六百万人を数えています。まさかここまでは日本人はこないだろうと思うような外国の辺境の地に行っても、必ず日本人に出合うといわれるくらい、日本人は各地を旅行しています。
  そして、その国の人たちは日本人と知ると、一様に、
「日本製品は素晴らしい。カメラや時計、自動車や事務器、電機製品などじつに優秀だ。価格も妥当だし、性能がいいし壊れない。デザインも優れている」
  と、日本製品が褒められることがしょっちゅうです。欧米はもちろんですが、アジアやアフリカといった発展途上国では、日本製品に対する信頼と尊敬の眼差しは、日本人としてこそばゆくなるくらいゆるぎないものです。

 ところが、どうでしょう。
  日本の製品は素晴らしいといわれていても、日本人が素晴らしいと聞いたことはありません。
  まさに、私は、ここが次なるポイントだと思うのです。

 これまで、日本の製品は売れてはいても、日本人が好かれてはいませんでした。これは、結局は日本が豊かになるために、いい製品を作り海外で販売して、とにかく自国の利益のためにひたすら稼ぎまくるというやり方でした。

 これからの日本は、世界に先んじて、新しい時代に入らなければなりません。
  次の時代は、「日本の製品が素晴らしい」ではなく、「日本人そのものが素晴らしい」といわれるようになることです。世界中のどこへ行っても、日本人が大歓迎されるように、意識の高い、深い人間性のある素晴らしい人たち、それが日本人だといわれるようになることです。
  そうして、日本人は日本という国のためだけではなくて、世界に貢献している、人類のために貢献している、宇宙のためにやっているんだという、そういう大きな大きなとらえ方ができる日本人にあらたに生まれ変わるのです。

 しかし、まだまだ日本は鎖国的な輸入関税をかけるなど、目先のことを守るだけにとらわれています。
  日本は、そんなことはやる必要がないのです。これからはどんどん世界に出て行って、地球を自分の国と思い、世界中に貢献していけば、日本が空洞化したとてどうということはないのです。

 それぞれの住み家が世界なのです。日本だけが住み家ではないのです。だから日本が空洞化してもどうということはないのです。
  もう、いつまでも鎖国発想はやめましょうということです。
  とくに経済面はそうです。「いや、そこまで日本が貿易や関税障壁をなくし開放したら、国内の企業が潰れるところがたくさん出るのではないか」と、心配する向きがあります。

 たしかに、いろいろ出てくるでしょう。
  しかし、それは、やはり個々のエゴの世界です。シンガポールをごらんなさい。完全自由化して世界中の企業をどんどん受け入れています。そして、繁栄しています。

 シンガポールは領土的には淡路島ぐらいの小さな国です。人種的にも中国系、マレー系、インド系、そして英米系などさまざまな人たちで構成されています。マレー半島の陸つづきですが、実質的には小さな島国といってもいいでしょう。

 ところが国民の質は驚くほど高く、ハイテク産業や国際金融資本市場の拠点になる
など、世界中に通用する経済力をもっています。天然資源はなくても、国は発展するという何よりの見本です。
  国の大小、いわば領土や人口もふくめて総合的に比較して、アジアでもっとも豊かな国といわれています。まさに、日本はシンガポールを学ぶべきです。いや、シンガポールをいい見本として世界へ出て行って、大いに活躍すべきなのです。

 日本は早く貿易鎖国のトラウマから脱皮し、地球こそわが国であるという発想に立つべきであると、私は強く思います。

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